おしえて!! CardWirthEditor

旗と階段?

宿の亭主
これからシナリオを作っていく上で、どうしても重要になってくる要素がある。
冒険者
まさか「やる気」だとか「根気」だとか言うんじゃないでしょうね。
宿の亭主
ま、それもそうなのだが……。
中でも重要なのが「フラグ」と「ステップ」だ。
冒険者
あ、前に言ってたっけ。そんなようなことを……。
宿の亭主
CardWirthに限らず、ゲームには必ず「変数」が存在する。
CardWirth内では、それが「フラグ」「ステップ」なんだ。
冒険者
……よくわかんない。
宿の亭主
じゃあ説明しよう。
机の上にりんごがあったとする。それをお前が取る。
冒険者
ふんふん。
宿の亭主
もう一回机の前に来たときに、机にはりんごは無いな?
冒険者
当たり前でしょ?
宿の亭主
それをCardWirthで表現するためのものが「フラグ」なんだ。
冒険者
え?
宿の亭主
つまり、「りんご」のカードがあるとして、それをクリックするとりんごが入手できる。
でも、そのまま何もしなければ「りんご」のカードはずっとそこにあり続け、クリックすれば何度でもりんごが入手できてしまう。
そういう状態を避けるため、『「りんご」は既に取りましたよ』ということを表すモノが必要になる。
それが「フラグ」だ。
冒険者
りんごを取ったかどうかを判断するためのものがフラグ?
宿の亭主
りんごというのはあくまで例だがな。
「はい」か「いいえ」か。「ON」か「OFF」か。というように、2つの状態を表現するためのものがフラグなんだ。
今のりんごの例だと、「取った」か「取っていない」かだな。
冒険者
ふむふむ。
宿の亭主
このフラグを使うことで、「○○が△△の時、××する」というイベントを作ることができるんだ。
フラグの状態を変更するにはフラグ変更コンテント「フラグ変更コンテント」。
そして、フラグの状態で分岐させるにはフラグ分岐コンテント「フラグ分岐コンテント」を使用する。

フラグ分岐の例
フラグ分岐

冒険者
ふぅん、なんとなく分かったわ。
じゃあ「ステップ」は?
宿の亭主
「ステップ」は「フラグ」の大きい版って感じかな。
「フラグ」の設定項目が2個に対して、「ステップ」は10個まで項目が設定できる。
宿の亭主
例をあげると……
今は朝だとする、あいさつは?
冒険者
おはよう?
宿の亭主
じゃあ、今は昼だとする。
あいさつは?
冒険者
こんにちは。
宿の亭主
じゃあ、今は夜だとする。
あいさつは?
冒険者
こんばんわ……でしょ?
宿の亭主
そう、こんな感じに「○○が△△の時は××、▽▽の時は□□、◎◎の時は◇◇……」と、多岐分岐できるのが「ステップ」なんだ。
だがステップの使い道は他にもある。
「○○が△△以上(または未満)の時、××する」という分岐も可能なんだ。
冒険者
へぇ〜。
ステップはフラグ以上にできることが多いのね。
宿の亭主
2つでは状態を表現するのに足りない場合はステップが有効だな。
ステップの状態を変更するにはステップ変更コンテント「ステップ変更コンテント」。
ステップの状態で多岐分岐させるにはステップ多岐分岐コンテント「ステップ多岐分岐コンテント」。
ステップの状態で上下分岐させるにはステップ上下分岐コンテント「ステップ上下分岐コンテント」を使用する。

ステップ多岐分岐の例
ステップ多岐分岐

ステップ上下分岐の例
ステップ上下分岐

冒険者
あれ、このコンテントを使おうとしたら、「フラグがありません」とか「ステップがありません」とか言われるんだけど。
宿の亭主
あぁ、フラグやステップはエリアなどと同じで、事前に作っておく必要があるんだ。
冒険者
あ、わかった。
そのフラグやステップを作るところが、前に言ってたデータウィンドウの【状態変数インスペクタ】ってこと?
宿の亭主
ご名答。
データウィンドウのフラグの作成ボタンでフラグが。 ステップの作成ボタンでステップが作れる。
作ったフラグとステップは【状態変数インスペクタ】に表示され、管理することができるわけだ。
冒険者
隣にあるフォルダのマークのボタンは?
宿の亭主
これフォルダの作成ボタンだな。このボタンでフラグとステップを入れるためのフォルダが作れるんだ。
【状態変数インスペクタ】の左側に「Data」と書かれたフォルダがあるだろう。この下に新しくフォルダを作って、フォルダごとにフラグとステップを管理できるんだ。
フォルダ間はドラッグ&ドロップでフラグとステップを移動できるぞ。
冒険者
細かくわけることができるのね。
宿の亭主
例えば、エリアごとにフラグやステップを管理したければ、エリアごとにフォルダを作って入れておけばわかりやすいしな。
あと、フォルダが異なれば同名のフラグやステップが作れるので、そこらへんを統一したい場合にも便利だろう。
冒険者
結構簡単ね。
しかもいろんなことに使えそうだし。
宿の亭主
その通り。フラグとステップは様々な場面に利用できる。
というよりか、シナリオを作る上では利用は避けて通れないといってもいいだろう。
利用回数も確実に増えてくるだろうし、自然と使い方も慣れていくさ。
冒険者
フラグとステップの使い方もわかったし、どんどんイベントを組んでいきましょ!
宿の亭主
お、随分やる気がでてきたようだな!